吹替王国

#1 声優:藤原啓治

2015年6月某日、収録当日。さわやかに現場入りをした藤原啓治さん。「吹替王国 #1 声優:藤原啓治」の番宣CMを4バージョン収録。1バージョン15 分の収録時間の想定が、実際にはなんとわずか5分!驚異的なアテレコ力を見せていただきました。

セクシー俳優ロバート・ダウニー・Jrの声

── まずは、『アイアンマン』や「シャーロック・ホームズ」シリーズのロバート・ダウニー・Jr の声を演じることで、気をつけていることや意識していることはありますか?

「ロバート・ダウニー・Jr は、軽さがあるというか、どこか真剣みに欠けているというか(笑)皮肉っぽい演技やひねった表現が多いイメージがありますね。彼の魅力のひとつとして、表情で細かく演技しているということがあります。その辺のニュアンスをきちんと表現できるように、とても意識してやっています」

── ロバート・ダウニー・Jr はセクシーな俳優として女性に人気ですよね。

「そうなんですか!?(笑)」

── 藤原さんもセクシーさを意識して演じているのでしょうか。

「本人じゃないのでねぇ(笑)吹替をやっている人はセクシーと思われることはひとつもないでしょうから気にしたことはないです(笑)実は僕とロバート・ダウニー・Jr は年齢も近いですし、身長も同じくらいなんですよ。ヒゲも生えてるし。でも、彼と僕とでは年収から何から何までずいぶん違いますね。そんな話してもしょうがないか(笑)それで、質問なんでしたっけ?(笑)」

ヒース・レジャーと思ってやっていない

── 今日久しぶりに演じたジョーカーはいかがでしたか?

「『ダークナイト』のジョーカーはちょっと変わっているので、もごもご感を出すために舌をタテにしていたり、口をあまり開かないでたどたどしい感じを出したり。相当妙な顔になっていたんだろうな・・・。あとは、やたら舌打ちするんですね。」

── 同じ俳優さんでも作品によって全然違う演技ですが、難しさはありますか?

「俳優さんのイメージの先入観は持たないですね。恐らく彼らも過去の作品にとらわれないような演技をすることを心がけていると思うので。もちろん、ロバート・ダウニー・Jr のように何度かやらせてもらっていると、役どころが変わっても彼のお芝居の質や変わらない持ち味を感じることはありますが、そこを踏まえすぎない方がいいのかな、と思います。
ヒース・レジャーも昔やらせてもらったんですけど、その時とジョーカーじゃ全く違いますし。こちらとしても、ヒース・レジャーと思ってやっていないのでね(笑) “この俳優さんはこんな感じでしょ?”ってなっちゃうとまずいんですよね。」

── 収録前に何回くらい映画をご覧になるんですか?

「『ダークナイト』は繰り返し観て、舌打ちシーンの部分は台本に“舌”マークを記入しました。苦戦したのは言葉の違いですよね。英語だと舌が前に出ていて舌打ちできる場面でも、日本語だと舌が奥にあって音が出しづらいとか、苦労しましたね。役作りも難しかった。」

── 『ダークナイト』のジョーカーのように役に没頭してしまうと、抜けなくて困ることはないんでしょうか。

「口調が残っていることはありますね(笑)高倉健さんの映画を観て、お父ちゃんたちが映画館から肩で風切って出てくるとか、そんな感じですね(笑)」

「この俳優さん日本語うまいよね」が一番いい

── 今回、ムービープラスで『アイアンマン』や「ダークナイト」シリーズが放送されますが、観るポイントはありますか?

「ポイントにしてくれなくてもいいんです。その映画が面白ければ、僕は歯車のひとつでいいと思っています。ロバート・ダウニー・Jr やヒース・レジャーが素敵に見えていれば僕は嬉しいですし、彼らの素敵なお芝居や存在感をなるべく再現できていればいいんです。
よく田舎のおばあちゃんとかが吹替で映画を観ていて、“この俳優さん日本語うまいよね”って言ったみたいな話があるじゃないですか(笑)そういうのが一番いいと思ってます。自分の我を通さないということが、吹替えをやる上で僕がポイントにしている点ですね。」

気恥ずかしいけど、ぜひ観てほしい

── では最後に、ムービープラスを観てくださる方にメッセージをお願いします。

「[声優:藤原啓治]なんて書いてあって気恥ずかしい気持ちはあるんですけど、僕が吹替えているということで“観てみようかな”と思う方もいらっしゃるでしょうし、吹替ファンの方もいらっしゃるだろうし。観るきっかけが何であれ、とにかくとても面白い映画のラインアップなので、ぜひぜひご覧いただきたいなと思います。でも恥ずかしいですよ、こういうのはね(笑)」

── しかも、栄えある第一弾ということですが。

「そうですね・・・僕としては第三弾くらいで良かったんですけどね(笑)」

プロフィール

藤原啓治(ふじわらけいじ)

10月5日生まれ、東京都出身。声優・俳優・ナレーターとして活躍。代表作は「クレヨンしんちゃん」の野原ひろし。ロバート・ダウニー・Jrやヒース・レジャーなど、洋画作品の吹替えも数多く担当している。

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