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5月22日(土)
マイケル・ムーア『華氏911』がパルムドール!

バスター・キートンの無声映画「キートン将軍」のオーケストラ生演奏付きの上映会。指揮は映画音楽を作曲した久石譲氏自身。
バスター・キートンの無声映画「キートン将軍」の
オーケストラ生演奏付きの上映会。
指揮は映画音楽を作曲した久石譲氏自身。
22日曇り。
今日と明日は公式上映作品の再上映だ。

11時からバスター・キートンの「将軍」のオーケストラ生演奏付きの上映会がある。
指揮は映画音楽を作曲した久石譲氏。
宮崎駿のアニメでお馴染みのリリカルなメロディーと緻密な構成のすばらしい音楽で、スタンディング・オベーションの大喝采。
その模様をボーダフォンで写メール。

昼はカタロニアの友人達と恒例の食事会。
タランティーノがどんな映画を選ぶのかで侃々諤々。
スペインは今日、皇太子の結婚式だが、あいにくの大雨だそう。
7時15分から授賞式。プレスは本会場の隣のドビュッシー・ホールで同時中継を見る。
一番面白いのは赤絨毯を昇るセレブ達を眺めること。
ここに誰が来て、誰が来ないかで賞の行方が予想できるのだが、マイケル・ムーアが現れたのにはびっくり。
本当にパルムを獲ってしまったのには2度びっくり! 受賞式後の記者会見で、またも写メール。
画質もよく、その場で日本に送れるのがとっても便利だ。
映画作りも通信技術もすごい勢いで進歩してるんだなと改めて感じた今年の映画祭だった。
同記者会見。パルム・ドールのトロフィーを持つマイケル・ムーア。
同記者会見。
パルム・ドールのトロフィーを持つマイケル・ムーア。



5月21日(金)
「2046」の記者会見、キムタク登場

キムタク登場。「2046」の記者会見、左から、カリーナ・ラウ、木村拓哉、ウォン・カーウェイ、トニー・レオン。
キムタク登場。「2046」の記者会見、
左から、カリーナ・ラウ、木村拓哉、
ウォン・カーウェイ、トニー・レオン。
21日晴れ。
朝、「ピーター・セラーズの生と死」を見てコンペ作品のプレス上映はすべて終了。

3時半から「2046」の記者会見に出る。
会見直前、コン・リーの出席がキャンセルになり、「ピーター・セラーズ…」の記者会見でシャーリーズ・セロンの写真が撮れたと喜んでいたトルコの批評家氏はがっかり。
今晩開かれるレセプションのために美容院で支度中なのだとか。
カリーナ・ラウとチャン・ツィイーがいれば美人は十分じゃないかと私などは思うのだけど。
会見は英語で行われ、唯一通訳をつけているキムタクがとても頼りなげに見え、そう見えることにキムタク自身が苛立っているように見えた。
外国の映画祭に出席するには英語は必須である。

夕方、クロージング作品「ディ=ラヴリー」の上映の前に、国際映画批評家協会賞にマイケル・ムーアの「華氏911」が選ばれたと聞く。
賞の発表が始まると映画祭も終わり。
あちこちで“さよなら”の挨拶が聞かれるようになってきた。
カンヌの海。沖には豪華なクルーザーが停泊、毎晩パーティが開かれる(らしい)。
カンヌの海。沖には豪華なクルーザーが停泊、
毎晩パーティが開かれる(らしい)。



5月20日(木)
日本人が活躍!『イノセンス』監督の押井守と『2046』出演のキムタク。

記者会見の後、サインに応じる押井守監督。マックスに送ってくれと頼まれた写真。
記者会見の後、サインに応じる押井守監督。
マックスに送ってくれと頼まれた写真。
20日曇り、キリスト昇天日の祝日。
朝8時半の回は、夜に繰り延べになった『2046』に替わって、オリヴィエ・アサヤスの「クリーン」が上映される。

昼から、押井守監督の記者会見へ。
「僕は犬なんです」という監督の発言に誰も驚く人がいないのは、監督のキャラが世界中に浸透している証拠かも。
会見の後、サインに応じる監督を壇上から写メールしたら、会見を司会したマックス(手だけ写真に登場)から写真をメールアドレスに送るよう頼まれる。
後で会ったら、「届いてないぞ」と言うので「ちゃんと送ったよ」と答えたら、「だって僕は携帯持ってないんだもんね」だって。
減らず口のマックスにはボーダフォンの最新型を買うよう薦めておく。

夜、40分並んで『2046』を見て(キムタクの名はトニー・レオン、コン・リーに続く3番目に登場。すごい!)、監督週間の万田邦敏監督「あのトンネル」の上映へ。
今日は日本関係の映画の多い1日だった。
タランティーノら、セレブがいっぱい宿泊しているカールトン・ホテルの夜のイルミネーション。
タランティーノら、セレブがいっぱい宿泊している
カールトン・ホテルの夜のイルミネーション。



5月19日(水)
ウォルター・サレスの「モーターサイクル・ダイアリーズ」が大好評

始まる前の記者会見場。
始まる前の記者会見場。
19日晴れ。
朝上映されたウォルター・サレスの「モーターサイクル・ダイアリーズ」が今までで最高の拍手を受ける。
記者会見には、若き日のチェ・ゲバラと南米縦断の旅を共にしたアルベルト・グラナド本人(現在82歳)が登場。
ゲバラが生きていたら、まだ70代半ばだったんだなと、ちょっとしみじみする。

夕方、ジャパン・パビリオンのレセプションへ。
日本映画のフランス語字幕翻訳の第一人者カトリーヌにひさしぶりに再会。
今回はバスター・キートンの無声映画に音楽をつけた久石譲さんの通訳をするために来たとか。
会場は大盛況。
福島の蔵元の提供で、純米古酒から発泡酒まで、日本でもあまりお目にかかれない珍しい日本酒がふるまわれる。

結局、明日の「2046」の上映は、正式上映とプレス上映が7時半から同時に行われることになった。
とりあえずは滑り込みセーフ。
だが、これで映画の出来が悪かったら、ウォン・カーウェイはさぞかしブーイングを浴びることになるだろう。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」の出演者と監督のウォルター・サレス。右端がゲバラと共に旅をしたアルベルト・グラナド老。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」の出演者と
監督のウォルター・サレス。
右端がゲバラと共に旅をしたアルベルト・グラナド老。



5月18日(火)
「2046」のプレス上映がキャンセルの噂・・・。

新作「我々の音楽」のジャン=リュック・ゴダール記者会見。
新作「我々の音楽」の
ジャン=リュック・ゴダール記者会見。
18日晴れ。
昨夜、大先輩の映画評論家K氏がレストランで頭に怪我を負う事故があって、夜遅くまで救急病棟に詰めていたため、朝の上映はパスして部屋で休む(幸い、日本で見ていたコーエン兄弟の「レディ・キラーズ」だった)。
午後、ゴダールの記者会見に行くと、会見の前に、労働条件改悪に反対し、カンヌでもデモを組織して話題になっている映画演劇労働者組合の代表が登場、声明が読み上げられた。
そういえばゴダールは、トリュフォー達と68年のカンヌ映画祭を中止に追い込んだバリバリの活動家だったっけ。
夕方のプレス試写の際、スペインの友人から明後日に予定されていたウォン・カーウェイ「2046」のプレス上映がキャンセルされそうだという情報を聞く。
その通り、木曜日の朝と昼の2回の上映が微妙になっていて、記者会見も金曜に延期する旨の通達が張り出されていた。
原因は編集作業の遅れとか。
キムタクの出演部分が完成版にどれだけ残っているか、彼のためにもちょっと心配になる。
会場の外のスクリーンには常時、予告編が流されている。
会場の外のスクリーンには常時、予告編が流されている。



5月17日(月)
「華氏911」マイケル・ムーアにふりまわされる・・・

「華氏911」上映1時間前。すでに入口には長期戦を覚悟する人々の列が。
「華氏911」上映1時間前。
すでに入口には長期戦を覚悟する人々の列が。
17日晴れ。
マイケル・ムーアの日。
昨日からジャーナリストの間で一番の話題は、11時の「華氏911」のプレス試写にどうやったら入れるかということ。
通常の会場でなく、小さなホールでの上映なので、8時半の「エデュケイターズ」を最後まで見てから列に並んだのでは入れない可能性があるからだ。
問題は「エデュケイターズ」終了何分前に出れば間に合うのか、ということ。
ビュアシュ氏まで20分以上前に出るなどと言っている。
気の毒なのは「エデュケイターズ」のハンス・ワインガルトナーで、ドイツ映画としてはヴェンダースの「パリ、テキサス」以来のコンペ登場というのに、上映会場は、出やすいように通路側から埋まっていく始末だ。

映画祭の中日の時点で、スクリーン・インターナショナル誌の各国の批評家の星取では、アニエス・ジャウイが1位、是枝が2位、僅差で3位がパク・チャヌだった。
批評家の好みが必ずしも審査員の好みと一致するとは限らないが。
夕方のプレス上映が行われるドビュッシー・ホール入口。本会場のリュミエールは赤絨毯だが、こちらは青絨毯。
夕方のプレス上映が行われるドビュッシー・ホール入口。
本会場のリュミエールは赤絨毯だが、こちらは青絨毯。



5月16日(日)
タランティーノとソフィア・コッポラを目撃!

会場前は厳重警戒。真ん中で止まるなと怒られながら撮った写真。
会場前は厳重警戒。
真ん中で止まるなと怒られながら撮った写真。
16日晴れ。
朝のニュースで、昨日ついに労働条件改悪に反対する映画演劇労働組合のデモが実行に移され、マイケル・ムーアがデモ隊と一緒に行進したこと、一部で警官隊と衝突し、怪我人が出たことを知る。
怪我人の一人は撮影中のカメラマンだった。週末で人出も最高だが、街角の警官の数も最高だ。

午後、ザン・カサベテス(故ジョンの娘、美人)のドキュメンタリーを見に行くと、すぐ後ろの席に審査員のティルダ・スウィントンとピーター・フォン・バーグ、少し離れた席にタランティーノとソフィア・コッポラが。
タランティーノって、有名な父親を持つ頭のいい娘が好きなのね、と納得。
今日は日曜日で、親子連れの姿が圧倒的に多い。
会場脇の移動遊園地に行くと、子供にとっては、映画スターよりメリーゴーランドや、噴水のラジコンボートの方がいかに魅力的かがよくわかる。
少なくとも、映画館の暗闇の中より子供にとってはずっと健康的だろう。
メリーゴーランドの父娘。娘がすごい美人だった。
メリーゴーランドの父娘。娘がすごい美人だった。



5月15日(土)
「シュレック2」に染まったカンヌ!

増殖するにわかシュレックたち
増殖するにわかシュレックたち
15日晴れ。
「シュレック2」の日。
声の出演者たち、マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、エディ・マーフィに加えて、長靴を履いた猫役のアントニオ・バンデラスまで揃った記者会見が朝の上映後すぐ開かれるため、映画が終わらないうちから会見場へ移動するジャーナリストで場内がソワソワ。
記者会見が大混乱になることを見込んで、私は監督週間にマリオ・マルトーネの映画を見に行くことに。しかし、今日は本当にシュレック一色。
緑色のシュレック耳をつけた“にわかシュレック”が会場周辺に増殖していた。
ドリームワークスがいかに宣伝に力を入れているかがわかるというもの。
開幕4日目の段階でフランスの批評家に一番受けがいいのはアルモドバル、ついでクストリッツァ、是枝の順。
アルモドバルはコンペ作品ではないので、このまま行くとクストリッツァの3冠達成ということになってしまうが、たぶんそうはならないだろう。
まだパルム・ドールに値する作品は見ていない。
今後に期待だ。
土産物屋のショーウィンドー。
今年のポスターをデザインしたTシャツ。
土産物屋のショーウィンドー。
今年のポスターをデザインしたTシャツ。



5月14日(金)
3冠なるか?エミール・クストリッツァ「人生は奇跡」

クストリッツァの記者会見
クストリッツァの記者会見
14日、昨日に引き続き快晴。
今朝は8時30分からエミール・クストリッツァの「人生は奇跡」の上映。
クストリッツァはカンヌで過去に2度パルム・ドールを受賞しており、今年史上初の3冠を達成するのではないかと噂されている賞男だ。
いつもながらにパワフルな世界に圧倒されて記者会見へ行き、クストリッツァの強烈な個性に圧倒される。

外に出ると南仏の日差しが気持ちよく、海岸に沿ったクロワゼット通りを散歩すると、猫を使ったパフォーマンスを発見。
右肩に乗った猫がとても芸達者で、お手をしたり、もう1匹の猫と抱き合ったり、球をだっこしたりする。可愛い〜。
道行く人も皆、足を止めて拍手を贈っていた。
クストリッツァの映画にも芸達者な白黒猫が出てきたし、夜7時からのパク・チャヌの「オールド・ボーイ」の先付けが猫のマークだったので、私の前に座っていたビュアシュ氏が「今日は猫をよく見る日だな」とつぶやいたのには、思わず笑ってしまった。
カンヌのパブリック・ビーチ。巨大なスクリーンが作られていて
夜、無料で屋外上映が行われる。
カンヌのパブリック・ビーチ。
巨大なスクリーンが作られていて
夜、無料で屋外上映が行われる。



5月13日(木)
是枝裕和監督の「誰も知らない」の記者会見!

朝の主会場リュミエールの赤絨毯。プレス用の試写なので閑散としている。
朝の主会場リュミエールの赤絨毯。
プレス用の試写なので閑散としている。
13日。
昨日の祈りが通じて快晴。
9時から主会場のリュミエールでの初のプレス用の上映があり、今年初めて赤絨毯を踏む。
場内は1年ぶりの再会を喜ぶジャーナリストの同窓会と化していて、私もローザンヌのシネマテーク元館長のフレディ・ビュアシュ氏(ゴダールが短編を捧げた人)と1年ぶりに挨拶。

12時半から是枝裕和の「誰も知らない」の記者会見。
司会は三池崇史のドキュメンタリーを撮ったり、ゆうばり映画祭で審査員をしていた知人のイヴだった。
会見場の最前列で巨大な望遠レンズをつけたカメラを構えた名物カメラウーマンを発見、写メールでパチリ。
去年、カメラを覗かせてもらったので、そのお返し。

夜は、明日正式上映されるドキュメンタリー「モンドヴィーノ(ワインの世界)」を見た後、監督週間のオープニングに選ばれた「茶の味」のパーティへ。
アサノやサトエリの姿をかいま見るも、人混みと煙草の煙が苦手な私は早々に退散。
明日に備えることに。
記者会見で、いつも顔をみかけるカメラウーマンの写真です。会見は是枝監督の「誰も知らない」。
記者会見で、いつも顔をみかけるカメラウーマンの写真です。
会見は是枝監督の「誰も知らない」。



5月12日(水)
遂に開会式!タランティーノとティルダ・スウィントンが論争?!

記者会見会場。一番後ろの席から写した会場全景。
記者会見会場。一番後ろの席から写した会場全景。
12日曇りのち雨のち曇り。
いよいよ映画祭が始まる。
プレスは朝10時30分にオープニングのペドロ・アルモドバル作品の上映がある。
会場前でマルティーヌと1年ぶりの再会。
去年の映画祭の後で双子を生んだ彼女は、ご主人に双子の世話を託してきたという。
映画の後、記者会見へ。
2人の男の運命を狂わす“運命の男”を演じたガエル・ガルシア・ベルナルが可愛い。
アルモドバルの熱弁で会見は30分も押し、すぐに審査員記者会見となる。
ハリウッド映画が世界を席巻している問題で審査員長のタランティーノとティルダ・スウィントンの間でちょっとした論争になる。
単純なタランティーノ対思慮深いティルダというか。
彼女は最後まで残って質問に答えていた。
いい人だ。
外に出ると雨。
会場近くの脇道をデモ対策用に動員された警察のバンが埋めていた。
こっそり写真を撮る。
フランスの警察はマジで冗談が通じないので、こういうときにも携帯のカメラはとっても便利。
幸い、開会式が始まる頃には雲が切れて薄日が差してきた。
この天気が明日まで保ちますように。
外は雨。デモ対策で動員された警官達のバンが裏道を埋めている。
外は雨。
デモ対策で動員された警官達のバンが裏道を埋めている。



5月11日(火)
開会式前夜、南仏は晴れていた!

映画祭前日、閑散としているマーケットのカフェテラス。
映画祭前日、
閑散としているマーケットのカフェテラス。

11日早朝、曇り空のパリからニース空港へ飛ぶ。
南仏は晴れていた!
ニースからカンヌまでは映画祭が用意したプレス用のシャトルを利用。
見ると運転席の横に携帯が2つある。
不思議に思って運転手さんに聞くと、1台は自分のだが、もう1台は映画祭用なので、用があるなら私たちも使っていいと言う。
「ただし、フランス国内だけね」。
大丈夫、今年はボーダフォン持参なので、いつでもどこからでも日本に連絡がとれる、しかも写メール付きで。
世の中便利になったものだ。
さっそく携帯を持ってプレスカードの引き替えに行き、ついでに会場を回ってみたら、当然のことながら、どこもかしこも工事中だった。
こんなことで明日の開会式に間に合うものなのか。
明日は文化大臣の来訪に合わせて、待遇改善を求める芸術関係の組合の大々的なデモが予定されていて、そのせいで町のあちこちに警官の姿が目立つ。
デモがあるにしろないにしろ、去年とはうってかわった、賑やかな開幕になること間違いなしだ。
赤絨毯も、カメラの放列もない会場入口
赤絨毯も、カメラの放列もない会場入口