TV FESTIVAL DE CANNES|日本オフィシャル・ブロードキャスター|カンヌ映画祭スペシャル2015

5.24[sun]第68回カンヌ映画祭受賞結果発表!

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Local Report|現地レポート

まつかわゆま

2015/05/25 00:25:56 UP

英語でしゃべり倒すノルウェー人監督ヨアキム・トリアー


日本公開作はないけれど、映画祭などの特集上映では大変人気のあるヨアキム・トリアー監督。『ラウダー・ザン・ボム(原題)』は三作目にして初めての英語作品である。
ノルウェー人監督なので、英語作品はチャレンジなんだろうなと思つていたが、まぁ流暢な英語で喋る喋る。これだけ喋れればまったく苦労しないだろうなと、妙なところで感心してしまった。
なんでも、イギリスの映画学校に通っていたそう。なるほどね。

報道写真家だった母が事故で亡くなり、父親と暮らす高校生の次男と結婚して家を出た長男、教師である父親が残される。心を閉ざす次男とどうにか家族を築き直そうとする父と長男なのだが…。

「ヒューマンストーリーを描いて見たかったんです。ジェネーション的にも、性格的にも違う人間が集まっているのが家族なわけで、マルチプルなキャラクターが一つの家族になる苦難の時を描きます。重たい話ではあるのですが、ユーモアを無くさないよう、いろいろな感情がミックスされるように心がけました。リアルな暮らしでもそうですよね。何か大変なことがあっても、人はずっと暗かったり重たかったりするわけじゃないでしょ。そういうときだって笑ってしまうこととか、暮らしていくわけです。そういうことを描きたかったんですね」

タイトルは監督の好きなスミッシーのアルバムから取ったものとか。
「じつはジョン・ヒューズ監督の青春映画が好きだったんですよ。80年代の、『ブレックファスト・クラブ』なんかは何回見たことか」
監督、意外とミーハー、なのである。ラース・フォン・トリアーの親戚にしては、だが。


父親役はガブリエル・バーン、次男役はディバイン・ドルイド。期待の新人俳優である。

イザベル・ユペールが演ずる母親は世界の紛争地や難民キャンプをさつえいしてまわる写真家である。

まつかわゆま

2015/05/24 23:21:09 UP

セレブ専用保養施設の老アーティストたちの優雅な日々『若さ(原題)』


セレブ専用の保養施設で優雅に引退生活を送る老作曲家にして指揮者のマイケル・ケインを英国女王の使いが訪れるところから始まる『若さ(原題)』。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』などで知られる耽美派のイタリア人監督パオロ・ソレンティーノの作品です。映画監督のハーヴェイ・カイテルは新作の準備をしており、引退している気はさらさらない、が、現実は老いよりも死が近づいてくるのを待っていることに二人とも気づかないふりをしているのだ。ここには老人だけでなく若いセレブも保養に訪れます。VFXヒーロー映画で人気が出たポール・ダノは二人の老アーティストと親しくなる。そんな彼らの前に、ミス・ユニバースに選ばれた美女が現れて……。
マイケル・ケインは『アルフィー』以来49年ぶりのカンヌ映画祭とか。
「『アルフィー』では私は賞を取れず、それからずっとカンヌは私を無視してきたが、こうやって帰って来てやった」とニコリともせず皮肉なジョークで口火を切るケイン。「裸のシーンもあるんだがね、残念ながらミスター・ユニバースのような訳にはいかない」とこれまたにコリともせず。会場は大笑い。「まぁ、リアリティだね。エイジングしたボディをお見せしているよ。レイチェル・ワイズと共演だっていうから恋人役かと思ったら父親役でがっかりだよ。『アルフィー』以来46年くらいは女ったらし役をやってたのに、いまはバットマンの執事だもの」
ケインが続ける。
「ハーヴェイと私がプールにいて、そこにミス・ユニバースが一糸まとわぬ姿で入ってくるシーンが好きだね。もう若い頃には戻れないという哀しみがにじみ出ているとおもう」鼻の下を伸ばすというか、あっけに取られたように裸の美女を眺める二人には、年を重ねたものにしか出せない「味」がある。配役の妙を感じる作品だ。ジェーン・フォンダはハーヴェイ・カイテルのミューズだった女優役。彼女の出現が現実を突きつける。
「老いというものは情熱を失ったときにはじまると思うの。年齢ではなくて、態度が問題なのよ。私が演じた女優ブレンダは情熱を持ち続けようと自分は何が欲しいのかに忠実で今でもやしんてきなの。それが二人のおじいさんにはないのね」
やはり、女性の方が現実的なのか、現実と戦うための方法をいつも考えているようだ。カンヌにたびたび登場するジェーンは確かに今でも顔も肉体も若々しいのである。ケインとハーヴェイは苦笑するしか、ない。

石津文子

2015/05/24 21:24:16 UP

黒沢清監督、おめでとうございます!

Bonjour!

黒沢清監督が『岸辺の旅』で、ある視点部門の監督賞に輝いたわー。
本当におめでとうございます。
黒沢監督はとっても素敵な方で、愛妻家でもあるから、こんな素晴らしい夫婦の映画になったのかしら。
7年前の『トウキョウソナタ』でも審査員賞を受賞しているけど、そのときは奥様がご病気で授賞式に出られなかったので、
元気になって一緒に授賞式に出られて、照れながらも、とても喜んでいらしたわ。
カンヌでの上映後、パリで次回作の編集中だった黒沢監督。
昨日の昼頃に、「授賞式に出てください」という電話があり、
あわてて三時半パリ発ニース行きの飛行機に乗ったんですって。

では、ア・ビアント!またすぐに。

まつかわゆま

2015/05/24 11:49:20 UP

『キャロル(原題)』お揃いのレーシーなドレスで会見、ケイトとルーニー



1950年代、性的モラルに厳しく同性愛はタブーだったアメリカを舞台にしたパトリシア・ハイスミスの小説を原作にした映画。デパート店員のテレーズは有閑マダムのキャロルに出会い、2人は急速にしたしくなり、日常からの脱出を試み二人だけで旅に出る。
と、いうことは…質問はケイト・ブランシェットとルーニー・マーラのベッドシーンに集中した。が、そこは今までも果敢なヌード・シーンに挑んできた二人 、かる〜くいなす。「生まれてくるときはみんな裸でしょ。恥ずかしくなんかないわ。ヌードになることが特別な経験だとは思わないですね。この作品にとってはヌードもセックス・シーンも大切なもの。脱ぐか脱がないかは全く問題にならなかったわ 」とケイト。ルーニーも同意して「特別なことではないでしょう」と一言。「多くのアウトサイダーものはアンハッピーエンドだけれどこれは違う。そこが気に入っているのよ」ともう一言ケイトが付け加えた。
監督のトッド・ヘインズは『エデンより彼方に』でも50年代の同性愛をタブー視するアメリカ社会を描いている。「50年代の始めというのは戦争の後であり、ナショナリズムが高揚し、冷戦が始まっている時代ですが、その一方でポップカルチャーが広まっていく時期でもあります。モラルの転換期だったのですね。そんな時代のルックを表わしたくて、当時のガラスを使ったレンズを使用しました」
とろりとした深みのある映像美、細部までこだわった50年代の再現なども見応えのある一本。
記者会見に臨んだ二人の女優がそれぞれ黒と白のレーシーなドレスでコーディネイトしていたのも、映画に合わせてかも。それにしても、ケイトってホントに何を着てもにあうのよね、とためいきでちゃいました。

ウオ子

2015/05/24 03:35:42 UP

監督賞受賞!黒沢清監督『岸辺の旅』

ある視点部門に出品されていた、黒沢清監督の『岸辺の旅』が監督賞を受賞したわよ!!

黒沢清監督、おめでとうございます!

監督は別の仕事でパリに行ってらっしゃったんだけど、授賞式の為に再度カンヌ入りされたのよ。
授賞式に出席されることもかなり稀なことらしいので、本当に貴重ね!

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現地レポーター

マドモワゼル・ウオ子(特派員)
マドモワゼル・ウオ子(特派員)

性別は女。5月9日生まれ、神谷町出身。丸の内某ビル内水槽在住。カンヌ映画祭暦10年目!今年も不屈の精神でレポートに挑むわよ。チャームポイントは大きな瞳とバサバサなまつ毛。欠点は面食い。イケメンを見るとついつい目がハートに。好きな映画は「ズーランダー」。

立田敦子(映画ジャーナリスト)
立田敦子(映画ジャーナリスト)

大学在学中に編集&ライターの仕事を始め、映画ジャーナリストへ。「エル・ジャポン」「フィガロ」「GQ JAPAN」「すばる」「In Red」「キネマ旬報」など、さまざまなジャンルの媒体で活躍。セレブリティへのインタビュー取材も多く、セレブの美容・ファッション事情に精通していることでも知られる。

石津文子(映画評論家)
石津文子(映画評論家)

a.k.a. マダム・アヤ子。足立区出身。洋画配給会社、東宝東和に勤務後、ニューヨーク大学で映画製作を学ぶ。現在「CREA」「ELLE JAPON」「キネマ旬報」ほかに執筆。また作家の長嶋有氏と共に映画トークイベント「映画ホニャララ はみだし有とアヤ」を開催している。好きな監督はクリント・イーストウッド、ジョニー・トー、ホン・サンス、北野武、ビリー・ワイルダーら。

まつかわゆま(シネマアナリスト)
まつかわゆま(シネマアナリスト)

演劇に明け暮れた大学卒業後、女性誌編集者を経て映画ライターに。映画から時代を読むシネマアナリストをめざし、雑誌・テレビ・ラジオ・ウェブなどに書いてしゃべって四半世紀を超えました。東放学園講師など、先生業も。現在、大学院でドキュメンタリー映画を研究中、第三の青春を謳歌しています。著書に『映画ライターになる方法』(青弓社)、『シネマでごちそうさま』(近代映画社)など。

まんねん(特派員)
まんねん(特派員)

大学卒業後、約10年間TVCM制作に携わり、その後ムービープラスへ。自称映画好き。今年痺れたのは『セッション』。最近は、ダルデンヌ兄弟やテリー・ギリアム監督にインタビューするなど。7年ぶりにカンヌへ参戦。