TV FESTIVAL DE CANNES|日本オフィシャル・ブロードキャスター|カンヌ映画祭スペシャル2015

5.24[sun]第68回カンヌ映画祭受賞結果発表!

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Local Report|現地レポート

まつかわゆま

2015/05/24 23:21:09 UP

セレブ専用保養施設の老アーティストたちの優雅な日々『若さ(原題)』


セレブ専用の保養施設で優雅に引退生活を送る老作曲家にして指揮者のマイケル・ケインを英国女王の使いが訪れるところから始まる『若さ(原題)』。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』などで知られる耽美派のイタリア人監督パオロ・ソレンティーノの作品です。映画監督のハーヴェイ・カイテルは新作の準備をしており、引退している気はさらさらない、が、現実は老いよりも死が近づいてくるのを待っていることに二人とも気づかないふりをしているのだ。ここには老人だけでなく若いセレブも保養に訪れます。VFXヒーロー映画で人気が出たポール・ダノは二人の老アーティストと親しくなる。そんな彼らの前に、ミス・ユニバースに選ばれた美女が現れて……。
マイケル・ケインは『アルフィー』以来49年ぶりのカンヌ映画祭とか。
「『アルフィー』では私は賞を取れず、それからずっとカンヌは私を無視してきたが、こうやって帰って来てやった」とニコリともせず皮肉なジョークで口火を切るケイン。「裸のシーンもあるんだがね、残念ながらミスター・ユニバースのような訳にはいかない」とこれまたにコリともせず。会場は大笑い。「まぁ、リアリティだね。エイジングしたボディをお見せしているよ。レイチェル・ワイズと共演だっていうから恋人役かと思ったら父親役でがっかりだよ。『アルフィー』以来46年くらいは女ったらし役をやってたのに、いまはバットマンの執事だもの」
ケインが続ける。
「ハーヴェイと私がプールにいて、そこにミス・ユニバースが一糸まとわぬ姿で入ってくるシーンが好きだね。もう若い頃には戻れないという哀しみがにじみ出ているとおもう」鼻の下を伸ばすというか、あっけに取られたように裸の美女を眺める二人には、年を重ねたものにしか出せない「味」がある。配役の妙を感じる作品だ。ジェーン・フォンダはハーヴェイ・カイテルのミューズだった女優役。彼女の出現が現実を突きつける。
「老いというものは情熱を失ったときにはじまると思うの。年齢ではなくて、態度が問題なのよ。私が演じた女優ブレンダは情熱を持ち続けようと自分は何が欲しいのかに忠実で今でもやしんてきなの。それが二人のおじいさんにはないのね」
やはり、女性の方が現実的なのか、現実と戦うための方法をいつも考えているようだ。カンヌにたびたび登場するジェーンは確かに今でも顔も肉体も若々しいのである。ケインとハーヴェイは苦笑するしか、ない。

現地レポーター

マドモワゼル・ウオ子(特派員)
マドモワゼル・ウオ子(特派員)

性別は女。5月9日生まれ、神谷町出身。丸の内某ビル内水槽在住。カンヌ映画祭暦10年目!今年も不屈の精神でレポートに挑むわよ。チャームポイントは大きな瞳とバサバサなまつ毛。欠点は面食い。イケメンを見るとついつい目がハートに。好きな映画は「ズーランダー」。

立田敦子(映画ジャーナリスト)
立田敦子(映画ジャーナリスト)

大学在学中に編集&ライターの仕事を始め、映画ジャーナリストへ。「エル・ジャポン」「フィガロ」「GQ JAPAN」「すばる」「In Red」「キネマ旬報」など、さまざまなジャンルの媒体で活躍。セレブリティへのインタビュー取材も多く、セレブの美容・ファッション事情に精通していることでも知られる。

石津文子(映画評論家)
石津文子(映画評論家)

a.k.a. マダム・アヤ子。足立区出身。洋画配給会社、東宝東和に勤務後、ニューヨーク大学で映画製作を学ぶ。現在「CREA」「ELLE JAPON」「キネマ旬報」ほかに執筆。また作家の長嶋有氏と共に映画トークイベント「映画ホニャララ はみだし有とアヤ」を開催している。好きな監督はクリント・イーストウッド、ジョニー・トー、ホン・サンス、北野武、ビリー・ワイルダーら。

まつかわゆま(シネマアナリスト)
まつかわゆま(シネマアナリスト)

演劇に明け暮れた大学卒業後、女性誌編集者を経て映画ライターに。映画から時代を読むシネマアナリストをめざし、雑誌・テレビ・ラジオ・ウェブなどに書いてしゃべって四半世紀を超えました。東放学園講師など、先生業も。現在、大学院でドキュメンタリー映画を研究中、第三の青春を謳歌しています。著書に『映画ライターになる方法』(青弓社)、『シネマでごちそうさま』(近代映画社)など。

まんねん(特派員)
まんねん(特派員)

大学卒業後、約10年間TVCM制作に携わり、その後ムービープラスへ。自称映画好き。今年痺れたのは『セッション』。最近は、ダルデンヌ兄弟やテリー・ギリアム監督にインタビューするなど。7年ぶりにカンヌへ参戦。