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| 政治はNG!で大正解
(2003.11.28) 最近のアメリカのドラマはリアルさを売り物にした政治ドラマ、医療ドラマ、法廷ドラマが人気だが、『0011ナポレオン・ソロ』の制作チームは、まったく逆を試みた。つまり、政治色を極力抑え、現実感をあえて出ださないことにこだわった。
当時、スパイが活躍するドラマというと、どうしても当時の東西の冷戦が題材になりがちだったが、『0011ナポレオン・ソロ』の制作チームは、ロシア人のイリヤ・クリヤキン(演じるデビッド・マッカラムはイギリス人)を登場させることで、冷戦を意識させないようにした。そして、アンクル(U.N.C.L.E.)という国連(United
Nations)をイメージさせる組織を登場させ、世界中の国が一致団結し悪と戦う、というコンセプトを押し出した。随所にユーモアを散りばめたのは、シリアスさをやわらげるためだった。
番組がスタートした当時はキューバミサイル危機からまだ2年しか経っていなかったことから、ロシア人のキャラクターを登場させることなどについて、反対の声も多かった。しかし結果的にこの戦略は大正解だった。まず番組を共産圏の国をふくむ世界中の国に配給することが可能になった。また、ユーモアをふんだんに盛り込むことで、後に熱狂的な支持層となる女性の視聴者を取り込むことができた。そして何よりも大きかったのは、視聴者が『0011ナポレオン・ソロ』を見ている間は、現実のギスギスした世界から解放されて、純粋なエンターテイメントの世界に浸ることができたことだ。
番組スタートから25年以上経った1990年代に東西の冷戦構造が崩壊したのはご存知の通り。『0011ナポレオン・ソロ』制作チームがそれを予見していたのかどうかは定かではない。しかし、『0011ナポレオン・ソロ』がこれからも時代を超えて世界中で愛されていく真のクラシック作品であることは間違いない。
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