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制作チームがみせた究極の節約術 (2003.8.26)

『0011ナポレオン・ソロ』は、ソロとイリヤが人類の平和のために、世界を股にかけて活躍するドラマ。さまざまな国の様々な町が舞台として登場する。しかし、意外にも『0011ナポレオン・ソロ』が海外で撮影されたことは一度もなかった。それどころか、スタジオのあった南カリフォルニアの外で撮影されたことさえ一度もなかった。番組制作の予算がそれを許さなかったという事情もあったが、当時のMGMのスタジオは最新鋭の設備を揃えており、世界中のどの国のどんな場所でも再現することができた。そのため、他の場所にわざわざ出かける必要がなかった。アンクル本部のあるニューヨークの通りから、パリやロンドン、砂漠やジャングル、車や飛行機の室内まで、あらゆるセットが必要に応じて作られた。1つのエピソードで40以上のセットが使われることもあった。

しかし、スタジオを使用するにも当然、コストがかかる。当時のハリウッドで最大・最高級のスタジオの使用料は決して安くはなかった。そこで番組制作チームは他の映画で使われた道具やセットを再利用することを考えた。当時、MGMのスタジオではたくさんのメジャー映画が撮影されており、金のかかる大掛かりなセットも多く作られていた。『0011ナポレオン・ソロ』の制作チームにとっては、願ってもないチャンスだった。

しかし、ここで問題が立ちはだかる。MGMの規則では、映画で使われたセットは、その映画が公開されて6ヶ月が過ぎるまで再利用してはいけないことになっていた。しかし、6ヶ月も経てばセットは当然、解体されてしまう。そこで『0011ナポレオン・ソロ』制作チームはある秘策に出る。ある映画のために作られたセットを、その映画の撮影が始まる前に、色を塗り替え、別のセットに見えるようにし、大急ぎで撮影を行う。そして、その後、元の色に塗りなおして、映画の撮影隊が来るまでに退散するということをやったのだ。当然、これにはおとがめが入り、それ以後、この技は使えなくなってしまったらしい。(当然といえば当然の話だが・・・。)しかし、限られた予算の中で何とか質の高い番組を作ろうと、ソロとイリヤ顔負けのアクロバットをやってのけた制作チームの努力に拍手を送りたい。


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 (C)Warner Bros. International Television Distribution